臨床検査技師やめて良かったと心底思う | 月2~3万円の収入しかないけど。

臨床検査技師やめたアイキャッチ画像 臨床検査技師
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臨床検査技師を数年間やっていたけれど、ちょっと前にやめた。

  • 学会キツイ
  • ドクターからの電話にドキドキ
  • 当直わき汗かきまくり

私には向いていなかった。

じゃあ今なにをしているかというと、ブログを書いたり、Webライターをしたりしている。

だが、ほとんど収入はない。

収入を安定させるのが今の目標である。

金銭的にはとても大変なことにはなっているが、私は臨床検査技師をやめて本当によかったと思っている。

今回は、臨床検査技師をやめたいと思った理由と、やめることのデメリットを書いていく。

簡単に自己紹介

まず簡単な自己紹介を。

  • 夫と子ども(5歳)と3人家族
  • 臨床検査技師として2回転職経験あり
  • 臨床検査自体は楽しいと思うが、学会や当直、その他もろもろがキツイ
  • 「あと30年以上も臨床検査技師をやっていくのか」と思ったとき絶望感を感じてしまった
  • 「何のために生きているんだろう」「生きてて意味あるんだろうか」と感じるようになってしまったため、夫には迷惑をかけてしまうが、一旦臨床検査技師をやめることに
  • ブログとWebライターで安定収入を得るため奮闘中

よろしく。

私が臨床検査技師をやめたいと思った理由

ではここから臨床検査技師をやめたいと思った理由を書いていく。

学会が心底つらい

なんで学会なんてもんがあるんだ。

スライドだけ作って、ネット上で見れるようにすればいい。

もちろん、データを集めたり研究結果をまとめたりすることが無駄だとは思わない。

今後の医療の発展にも繋がるし、未来の子どもたちが豊かに暮らせるようにもなると思う。

でもだがしかし、わざわざあんな場で、威圧感のある質問におびえながらやることじゃない。

質問があれば、あとでその人に直接聞くなりメールするなりすればいいではないか。

反論はあると思う。

また私も、その反論に対して納得いく部分もあるだろうことは知っている。

ただやっぱり、つらいもんはつらい。

業務外で何十時間も学会のための資料作りをやるのにもかかわらず、残業代が一切出ないのもつらい。

とにかく嫌で嫌で仕方なかった。

小学生の頃からみんなの前での発表が苦手だった。

赤面症で、耳たぶはすぐ赤くなって、緊張しているのがばれるのも本当に恥ずかしかった。

「人とあまり接せずに黙々と仕事ができる」

そう思って臨床検査技師になってしまった私が悪いのだが「学会発表なんてダレ得なんだ」と思ってしまっていた。

ただ、学会に行くとわかるのだが、学会が大好物な人も多い。

驚愕した。

大驚愕だ。

そんな馬鹿な。ありえない。

そんな思いが一回りしたあと、

「なら、やりたい人だけやればいいではないか」

そんな思いが湧いて出た。

なんでやりたくない人、しかも「単にめんどくさくてやりたくない」人だけでなく「本当に発表が苦手」な人にもやらせるのだ。

「何度かやれば慣れるから」

私もそう思って数回はやった。

地域の小さな学会から、県外のまぁまぁ大きな学会まで。

でも、慣れない。

しかも

「来年はやらずに済むだろうか」

「今回の発表は誰に回ってくるだろうか」

と、常に学会におびえながら仕事することも、大きなストレスだった。

うっかりミスが多すぎてへこむ

臨床検査技師として私が致命的に劣っていたのがコレ。

検査結果入力する場所間違えてしまったり、検査するべき検体を機械にかけそびれたり。

結果がやけに出るのが遅いなと思ったら、機械にそもそも流していないとか、ブワッと汗がわき出る。

そこまで急ぎでない生化学検査とかならまだ良い。

けれど、急いで結果出してほしいものだったりすると、迷惑のかかり方は大きくなる。

さらに、輸血なんかで失敗すると、人の命に大きく関わる。

(一般的なの生化学検査でももちろん人の命に関わるが、関わりの大小はあると思う)

この、責任重大感。失敗しちゃいけない感。

これが怖くて怖くて、何度も何度も何度も何度も、繰り返し見返したりする見返して確認するけれど、100のうち、1だけ気を抜いたときに、その時に、まんまと穴に落っこちる。

自分としては、ず~~~っと気を張りつめて頑張ってやっていたのに、一瞬のタイミングでポロリと失敗してしまったのが、本当に悔しいし不甲斐ない。

99の努力なんて人には見えなくて、1の失敗だけが大きく目立つ。

もちろん、職場の人はひどい人じゃないので、キツいことを言われることはなかった。

けど、心の声を勝手に作ってしまうし、どこかでふと、やっぱり尊敬されていない感じを受けてしまうと苦しくなる。

仕事を覚えるのが劇的に遅い

先輩が業務の大半をできるようになっていた時期を過ぎても、私は半分以下のことしかできなかった。

さらに後輩の方が早く仕事を覚えた。

上司に言われたことをまとめた膨大なメモのなかから、必要なページを探すのにも時間がかかる。

先輩や後輩はメモなんてせずに仕事を進められているのに、なんで自分はできないんだろう。

そう思い、一度メモをせずに上司の言葉を集中して覚えておこうと試みた。

だけどやはり覚えられず、上司に再度聞くはめになった。

私だって覚えたくなくて覚えていない訳じゃない。

メモせず仕事を覚えて、困ることも焦ることもなくスムーズに仕事したい。

「できない人」と思われずに、家に帰ってからも自分の時間を全て費やすことなく、日々を過ごしたい。

1つ1つの業務を進めていくたびに心拍数を上げることもなく、ずっと頭をフル回転させておくこともなく仕事をしたい。

分かっててもできないんだよ。

こんな私でもできるようになる方法を教えてほしい。

教えられないなら、呆れないでほしい。

私だって、できない人でありたくないんだよ。

自分に自信が持てず、人のことを羨ましいと感じる。

だんだん自分よりも努力をしていない(ように見える)自分以外の人に対して、恨めしさのようなものも感じるようになってきた。

こんな残念な自分になっていくのも嫌だった。

(私の努力のやり方が間違っているだろうこと、また、他人は見えないところで努力しているだろうことなどは、もちろん理解している)

なぜ私は、私の苦手なところで、なんでわざわざ苦手なところで、働かないといけないんだと思うようになった。

ずっと気を張り詰めて、仕事中も帰宅後もずっと全力で走っていなければ、他人に追いつかない。

しかも、やっと追いついたところで、努力した分をだれかに認められるわけでもなく、それが当たり前にできて当たり前。

なんなら「やっとできたのか」レベルなのだ。

私だけがランニングマシーンの上をずっと走っているような感覚。

きつかった。

これをあと30年続けるのかと思ったら人生終わりだと感じた

大げさに思う方もいるかもしれない。

甘えと思う人もいるかもしれない。

ときどきニュースで流れるブラック企業のことを聞くと、私の仕事環境は本当に恵まれていたと感じる。

でも私は、あと30年この仕事を続けるのかと思ったら、人生が終わったように感じた。

仕事から帰ってきて寝るまで「明日も仕事か」と思い、休日も「来週からまた5日~6日仕事か」と思う。

1日のほとんどを、1週間のほとんどを、こんなにもしんどい気持ちで過ごすなんて本当に何のための人生なんだと思った。

仕事以外の時間も仕事に支配されていた。

「生きてる意味あるのか」と毎日思っていた。

なんで私だけこんなしんどい土俵で戦わなくてはいけないのか。

こんなにもしんどい思いをしながらしかできない仕事ではなく、私がもっと楽にできる仕事は他にあるんじゃないか。

(楽というのは、適当にやったり手を抜いたりできるという意味じゃなく「周りの人がやっているくらいの努力をすれば、普通に仕事ができる」という意味)

そう思うようになった時期に出会ったのが「明日死ぬかもよ?」という本。

「明日死んでも後悔しない?」その問いかけに、過去の私は「後悔しかない」と感じた。

すごく背中を押された。

「臨床検査技師やめよう」「死ぬように生きるよりましだ」

そう思って、時期を見て、上司に報告した。

同じことに悩んでいる方にはぜひ読んでほしい。

「大切なことって」「幸せって」

ずっと痛みを感じている自分の、本当の声を聞けると思う。

臨床検査技師をやめるデメリット

私は、臨床検査技師をやめて本当に良かったと思っている。

だけど、もちろんデメリットがないわけではない。

私の感じるデメリットは大きく2つ。

  • 収入が減る
  • 運動不足になる

これについて書いていく。

収入が減る

収入が減るのは一番大きな問題だと思う。

現在の私の稼ぎは、月に2~3万ほど。(ほとんどがWebライターとしての報酬)

私と同じように臨床検査技師をやめたいと思っている人になかには、もしかしたらブログやWebライターに興味を持っている人もいるかもしれない。

そんな方には、とても残念な思いをさせてしまうかもしれないとも思うが、事実は伝えておきたいと思う。

月に2~3万円、これでは正直やっていけない。

今は夫に助けてもらいながら、自分の貯金をくずしながらやっている。

(夫には本当に感謝してもしきれない)

ただ、毎日精神的につらいと思いながら、自己肯定感がずたずたになる毎日を過ごしながら過ごすよりも、今はとても幸せと感じる。

早く安定した収入をえられるようにブログやWebライターとしての仕事を伸ばしていこうと思っている。

ブログやWebライターについては、また別の記事で改めて書こうと思っているので、気になる方はまたぜひのぞいてほしい。

運動不足になる

臨床検査技師は、そこまで労働仕事とは言えないかもしれない。

ただ、仕事をやめると、臨床検査技師は結構動く仕事だったのだなと感じる。

私は退職したあと、ほとんど歩かなくなった。

子供の幼稚園の送り迎えで歩くのが、唯一の運動。

膝や腰、腕や胸などいろいろな部分が痛むようになった。

意識して運動しないと、本当に簡単に体は弱っていく。

もし臨床検査技師をやめて在宅でワークすることになった際には、毎日少しでも運動することをおすすめする。

臨床検査技師をやめるメリット

臨床検査技師をやめるメリットについては、先に書いた内容でだいたい伝わったかと思うが、一応簡単にまとめておく。

学会発表しなくていい

今後一切、学会発表しなくていい。

仕事終わりに準備することも、発表することが決まってから発表当日まで緊張し続けることも、これからは全くしなくてもいい。

あがり症なうえ、要領がよくない私には、これは本当に嬉しいことだった。

当直に怯えることがなくなる

当直をしなくてよくなったのも大きなメリットだ。

輸血やドクターからの電話に怯えなくて済む。

生活リズムが乱れることがなくなったのも嬉しい。

まわりの人と比べて落ち込まないで済む

自分のできなさ具合に毎日落ち込むような、そんな残念な毎日からサヨナラできた。

病院で働いていたころは、お昼休みに周りの人の声が聞くのも辛かった。

心がだいぶ弱っていたと思う。

臨床検査技師をやめた今は、周りの「普通にできる人」と比較しないで良くなった分、ストレスも大きく減った。

まとめ

臨床検査技師をやめ、Webライターやブロガーを本業とするのは、やはりお金の面で焦りが出てくる。

なので、このやり方をすすめるかといったらそうではない。

まだ1つの職場でしか働いたことがないのなら、他の職場や業界へ転職してみるのが良いと思う。

それでうまくいけば、お金の不安を持たずに済む。

ただ、ブログやWebライターを副業でやってみるのは良いかもしれない。

もしあなたが私と同じように、毎日つらい、しんどいと思っていて、人生の意味に疑問を感じているのであれば、何か少し動いてみてほしい。

この記事を読んでくれたあなたの明日が、今日よりも良い日になるように祈っている。

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